3DPCが取り扱うスペインの金属3DプリンターメーカーMeltio社が2023年のスペイン国内の中小企業大賞を受賞しました。
Meltio社は、ワイヤーレーザーメタルデポジション方式を採用した金属3Dプリンターの開発・販売を行っており、2020年にはエンジニアが金属部品を手頃な価格で、より安全かつ簡単に造形できる「Meltio M450」を発表。2024年には、「Meltio M450」の改良型で、より作業効率を向上させた新製品「Meltio M600」を発表するなど、設立からわずか5年間で300台以上もの機器を世界中に導入しています。
今回の受賞は、Meltio社の金属3Dプリンティング技術における革新性とコスト削減を実現した点が高く評価されたほか、同社のグローバルな影響力と技術の先進性によるもので、式典を主催したスペイン国王フェリペ6世から表彰されました。
Meltio社が開発した製品は「Meltio M450」「Meltio Robot Cell」「Meltio CNC Engine」があり、今年の3月に発売が開始された「Meltio M600」の特徴は以下の通りです。
「Meltio M600」は、先行機種の「Meltio M450」と比較し造形面積が約4倍になり、鍛造品以上の強度をもつ、より大きな金属部品を造形できます。また、チャンバー内をアルゴンガスで満たすよう設計されているため、より安定した造形を提供します。さらに、ホットワイヤー対応に加え新たにブルーレーザーが搭載されたことで造形速度が速くなり、また使用できる材料の選択の幅も広がります。加えて、部品1個あたりのエネルギー消費量が大幅に削減されコスト削減を実現します。
先行機種と比較すると作業効率もはるかに上がっています。これまでは、プレートを設置するのに労力をかけていましたが、「Meltio M600」ではスライド式で設置できるため簡単に取り外しが可能です。新しいカメラ機能では、造形の様子が鮮明にわかるためリアルタイムで監視ができます。加えて、ワイヤーカット機能により異なる材料を使用する際に安定した造形を提供するほか、ワイヤーのアライメント調整が不要になるなど「Meltio M600」は金属部品の造形を容易にしました。
・MIGワイヤーなどの既成材料
・銅合金
・アルミニウム
・ステンレス鋼:SUS 316L
・ステンレス鋼:SUS 308L
・ステンレス鋼:17-4PH
・工具綱:H11
・ニッケル合金:インコネル®718
・ニッケル合金:インコネル®625
・ニッケル合金:インバー
・炭素鋼:ER70S
・チタン合金:Ti-6AL-4V
・造形エリア:300 x 400 x 580 mm
・本体サイズ:1050 x 1150 x 1950 mm
・本体重量:800~1000 kg(選択するオプションにより変動)
・レーザー:9つのダイレクトダイオードレーザー
・レーザー出力:1000 W
・レーザー波長:450 nm
・入力電源:三相 200 V
・消費電力:ピーク時 4~6 kW (選択するオプションにより変動)
・インターフェース:USB、イーサネット、ワイヤレス
・ソフトウェア:Meltio Horizon
・冷却:水冷式チラー
Meltio社(スペイン)は2019年に設立され、知名度の高い産業界の顧客や大学などの研究開発機関を対象とした高品質の製品を開発・製造しています。レーザーメタルデポジション方式(DED)の技術を使用して、 高性能・手頃な価格・使いやすい金属3Dプリンターを開発・製造することで、金属における積層造形を次のレベルに引き上げます。現在では、世界中で300台以上のMeltio社製品を販売しています。
3DPCでは、金属・樹脂合わせて10種類以上の3Dプリンターを取り扱っており、知見や経験が豊富な社員のもと、設計・開発から、製造、後加工、品質評価まで一貫したサービスを提供しています。また機器のご紹介も行っており、ご購入後は、1日から2日間のトレーニング、修理、メンテナンスのサポートを実施しております。
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